暗号資産(仮想通貨)(※1)を始めてから、約4カ月経ちます。現在全く利益が出ていないどころかマイナスです。この記事では、そんな暗号資産初心者の私が、暗号資産を始めたきっかけや取引を始めた際に思ったことなんかをまとめてみました。仮想通貨に興味あるけど、まだ始めていないという方とっては一個人の体験談として、参考になるのではないかなと思います。
※1 仮想通貨と暗号資産はイコールで同じものです。もともとは「仮想通貨」と呼ばれていましたが、2019年5月に成立した法律(改正資金決済法)で、「暗号資産」という呼び名に決まりました。とりあえずこの記事では、「暗号資産」で統一したいと思います。
暗号資産を始めたきっかけ
これまで、暗号資産について、テレビやネットニュースなんかで話題になっているのを聞いたことはありましたが、あまり良いイメージがなく、まったく興味が湧きませんでした。なぜなら耳に入ってくるニュースというのが、「○百億円が取引所から流出した」とか、「ビットコインが暴落」した、といったネガティブなものばかりだったからです。
その一方で、暗号資産で大儲けした人が沢山いる、という情報も耳にはしたことがありましたが、その後、「暴落」だったり「〇億円が流出」といった情報が入ってくると、怖っ!やっぱり手を出さなくて良かったわ、と思ったりしてたわけです。
そういった流出事件なんかの話題はこれまでに何度も耳にしてきましたが、それが何度目かの頃、さすがに思いました。
いやいやこの話題、何回目よ!WWW どんだけ流出すんのWWW
しかも流出する額が毎回スケールでかいな、億単位かよWWW
ただそこで、ふと思ったんです。こんだけ流出してんのに暗号資産って無くなっていなかったんだ、終わっていなかったんだなと。まだ続いていたことも知りませんでしたからね、私の中では終わった話題だったのです。そんだけ何百億って流出する事件起きたら、普通衰退しそうなものなのに、定期的に話題になっている。それだけ暗号資産には何か魅力があるのだろうか。ここで初めて、いままで見向きもしなかった暗号資産というものに興味が湧いてきました。
そこからはネットで、色々と暗号資産について調べてみました。
暗号資産の魅力
暗号資産の種類
まず、調べてみて驚いたのは暗号資産の種類の多さです。これまで、暗号資産についての知識がほぼ無く、暗号資産=ビットコインだと思っていましたから、暗号資産の種類の多さにまず驚きました。こんなにたくさん種類があるんだと。ちなみに、ビットコイン以外の暗号資産のことはすべて「アルトコイン」と呼びます。アルトコインの有名どころだとイーサリアム、リップル、ネム等でしょうか。その他人気のアルトコインは沢山あります。最初は、どれも違いが分かりませんでしたが、興味が湧いたコインを見ていると、それぞれに個性というか(当然ですが)違いあることに気づき、これまた面白いと思いました。
ボラティリティ(価格変動)の高さ
もうね、暗号資産においては、ボラティリティがすごいです。一日で価格が信じられないくらい急上昇したり急降下するときがあります。恐ろしいですね。これをデメリットと感じる場合もあるでしょうが、むしろこのボラティリティの高さが暗号資産の魅力だと感じている方も多いのではないでしょうか。
例えば、今年驚くような暴騰を見せたのがDOGE(ドージ)コインでしょうか。かわいい犬の絵が表示されたこちらですね。
この絵に使われている犬の画像は海外でもともとミーム(ネタ画像みたいな感じ)として有名です。そしてこちらのDOGEコインは2013年にジョークとして作られたコインのようです。この絵のモデルは下記サイトの柴犬「かぼすちゃん」です。表情豊かでとってもかわいいですね!
多分今や世界一といっていいほど有名な犬ではないでしょうか。つい最近、オリジナル写真がNFT(※2)オークションで1696.9ETH(※3)で落札されたことでも話題となっていました。当時のイーサリアムが1ETH=約28万円でしたので、日本円に換算すると約4億7千万円です。驚きの価格ですね。
※2 NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略。非代替性トークンが何かというと、正直私もよく分かっていません。検索すると詳しサイトが沢山あるので、ここでは省きます。
※3 ETHとは、イーサリアムという仮想通貨の単位です。日本円の1円、2円といったように、1イーサ、2イーサといった感じです。
話が逸れましたが、こちらのDOGEコイン、どれだけ暴騰したかというと、2020年6月には1DOGE=0.2円台だった価格が、イーロンマスクのツイート(以下のようなツイート)をきっかけに少しずつ価格が上昇し、2021年5月には一時約80円を記録しました。
つまり約1年で400倍の価格になったわけです。恐ろしい。つまり、2020年の6月にDOGEコインを10万円買っていたとすると、4000万円になっていたわけですね。1円以下でDOGEを購入できていた人はめちゃくちゃラッキーでしたね。
将来性
将来性に期待をして投資をしているという方も多いと思います。特にビットコインなんかは将来的には、まだまだ上がると多くの方が予想されているようです。最近ではメキシコ3位の大富豪が、「30年後の未来に持っていく財産は、ビットコイン一択」と言ったそうです。たしかに、ビットコインはこれまでに何度も暴落を繰り返しながら長期的目線では価格が上昇し続けていますからね。
また、ビットコインは発行上限が定められていることから、今後ビットコインを買いたいという人が増えれば増えるほど、その価値は高くなる可能性があります。もちろんその逆の可能性もあり得ると思います。そして、短期の売買とは異なり、5年後10年後を見越して長期保有目的で購入している方もいますね。ネットではガチホ(※4)とよく言われています。ちなみに私が現在保有しているコインの半分くらいは今のところガチホ予定です。
そして、つい先日エルサルバドルがビットコインを法定通貨とすることが決定しました。暗号資産界隈は目まぐるしく変化していますね。今後どうなっていくのか楽しみです。
※4 ガチでホールド。つまり、長期(数年単位)でずっと持っておくって意味ですね。
取引所で口座開設~初めての通貨購入
口座開設
暗号資産の取引所といってもいくつもあり、どれがいいかさっぱりでしたので、有名どころだったら間違いないだろうと考え、とりあえず、コインチェックとビットフライヤーの2か所で口座開設することにしました。スマホで登録手続きをして大体どちらも2日程度で、手続き完了のメールが届きました。さて、あとは銀行等から取引所の自分の口座にお金を送金すると、暗号資産の取引ができるようになります。
初めての取引
とりあえず口座開設をした取引所2か所に1万円ずつ取引所にお金を入れて、さて購入するか、となりました。約10種類ほど種類があったため、1000円くらいずつ適当に複数買ってみました。最初はかなりおそるおそるといった感じですね。半分以上は好奇心で、少し不信感もありつつでした。で、いくつかコインを買ってみるじゃないですか。すると、購入した途端、資産が1万円から少しですがマイナスになっていたんです。
えっ!購入するのに手数料無料だよね?なぜ?
チャート見ても価格下がってないし、むしろ上がってんじゃん! どういうこと?
どういうことかといいますと、私の場合、取引所(※5)と販売所(※6)の違いを理解していなくて、販売所を使って買っていたんですよ、最初の頃ずっと。例えばコインチェックを例にあげると、コインチェックという取引所の中では、購入方法として取引所と販売所の2つが選べるんですよ。なお、今(2021年7月2日現在)コインチェックで取引所が利用できるコインは、ビットコインのみです。そのため、コインチェックでアルトコインを買いたい場合は、販売所を利用することになります。
調べると、どうも販売所では手数料は無料でもスプレッド(※7)というものが発生するんですよね。以下コインチェックを例に説明します。
この画像は、昨日スマホでスクショしたリップルの現在価格です。
↓「購入画面」に進むと以下の画像が出てきます。(これもほぼ同時刻にスクショしています)
上記の画像を見比べると、スプレッドの額は、3.351円となります。これがどういうことかというと、リップルを購入してから、リップルの価格が3.351円上がって初めて購入前と資産がトントンになるということです。そして、3.351円を超えてようやく含み益が発生し始める、というわけです。
なお、スプレッドの価格は、常に変化します。上記はあくまで一例で、常にこの値になるという話ではありません。その時々によって変化しますし、他の取引所(ビットフライヤー等)ごとに異なります。
結局最初によく調べなかった自分が悪いんですが、これを理解したときは、うわーマジか!騙された!って正直思いました。全然無料じゃないじゃんってね。いや、騙してはないんだけどね。事前にきちんと調べるってことが大事ですね。
これから始める方は気をつけてね!
スプレッドを理解してからは、販売所では買っていないですね。販売所を使うメリットもあるのかもしれませんが、私が実際に取引する分には取引所一択です。操作も難しくないですしね。取引所を使いたいけどよく分からないという方は、500円くらいから試してみるといいんじゃないでしょうか。その500円は仮に0円になっても勉強代として割り切るという考えです。私はそのようにして覚えました。
ちなみに現在は、日本の取引所では主にビットバンクを利用しています。アルトコインを取引所で買いたいから、という理由です。ビットバンクだと、2021年7月現在で9種類のアルトコインが取引所で売買できます。
※5 取引所とは、暗号資産の取引所内で、ユーザー(投資家)同士でコインの売買を行う場所です。
※6 販売所とは、暗号資産の取引所内で、ユーザー(投資家)が取引所を相手にコインの売買を行う場所です。
※7 スプレッドとは、(暗号資産では)販売所でコインの購入・売却する際に発生する買値と売値の差のことです。
取引をする上で大事なこと・意識していること
含み益はまぼろし
この言葉は。聞いたことはありましたし、意味も知っていました。しかし、分かっていませんでした。現実に体験するまでは。徐々に暗号資産の買い増しなんかをしていて、含み益(※8)が10万円を超えたころ、その瞬間(といっても数日の余裕はありましたが)は訪れました。含み益がみるみる無くなっていき、さらには含み損(※9)が発生。いやもうね、ホラーですよ、恐ろしい。そして、含み益はまぼろしということを痛感しました。
なんでそうなる前に売らないのって思うじゃん?けどさ、今ちょっと下がってるだけで、またすぐ上がるかなーって楽観的に考えちゃうわけ。そしたらさ、もう取り返しのつかないところまで下がるわけ。逆にこれはもう売れねーってなるわけです。あとから振り返るとね、あーあそこが売り時だったわ、と当然分かるんですが、そのときには分からないんですな、これが。だから投資の勉強をして、予測の精度を上げることが大事なんですね。
※8 取得価格と現在価格を比較した決済前の利益
※9 取得価格と現在価格を比較した決済前の損益
投資は自己責任で
これは、暗号資産に限らず、株の投資なんかでも共通して言えることですが、投資は自己責任で行う、ということがよく聞く言葉ですが重要ですね。ネットで検索すると、どのコインがいいという情報なんかも出てきたりします。その情報を見て、よしじゃあ買ってみようって買ったとします。それで価格が上がれば問題無いんですが、問題は下がったときです。
もし、仮に一人の投資家の情報だけを鵜呑みにして投資をしたとして、価格が下がって損をすると、その投資家のことを責めたくなっちゃうと思うんですよ。そして後悔も大きくなると思います。そういった誰かのせいにしたくなるような投資の仕方は良くないですね。
あとは普通に詐欺もありますからね。騙されないように、自分で情報を精査して投資をすることが大事です。
とまあ偉そうなことを言っていますが、現在めちゃくちゃ含み損ですから。
はやく上がれ!!
いや、上がってください、マジで。
暗号資産のおすすめ本
含み損が出たことで、暗号資産についてもっと詳しくなりたいと思い、暗号資産やに関する書籍をいくつか購入しました。私が読んで良かったと思うおすすめの2冊をご紹介します。
まずはこちらの本
図解入門ビジネス 最新暗号資産の基本と仕組みがよ~くわかる本 単行本
こちらは暗号資産に関する基本的な知識が一通り書かれているため、ざっくり全体像を知りたい、と思った際にまず最初に読む1冊としてとても良い本だと思います。初心者の私にもとても分かりやすかったです。ネットで調べれば情報はあるんですが、どうしても自分が知りたい情報に偏ってしまうため、まだ暗号資産について知らないけれど興味あるって方は読んでおいて損はない一冊だと思います。
ちなみに、私はこの本でビットコインの単位がBTC以外に単位があることを初めて知りました。ビットコインには最小の単位として「Satoshi(サトシ)」が存在します。アメリカの「ドル」でいう「セント」のようなものですね。1サトシってTwitterで見たことはあったけど、完全に冗談かと思ってたら、マジでした。
1Satoshi=0.00000001BTCです。ちなみに、なぜサトシかというと、サトシ・ナカモトという人物がビットコインに関する論文を発表したことにより、ビットコインが誕生したんです。つまりビットコインの生みの親にちなんでつけられたんですね。
さて、そしてもう1冊はこちら。
仮想通貨3.0
この本の作者マルクス・カルプレスさんは、マウントゴックス事件(※10)で有名な株式会社MTGOXのCEOです。するする読めるし、とても面白かったです。
特にこのビットコインの思想に関する部分でしょうか。
サトシ・ナカモトは国や金融機関の「信用」によって運営される通貨システムに限界を感じていたのでしょう。世界中に金融危機が吹き荒れる2008年10月に発表した論文のなかで、「信用ではなく暗号化された証明に基づく電子取引システム」というものを提案しました。まさに、この「信用ではなく暗号に基づく通貨」こそがビットコインなのです。
ビットコインは、大きな権限をもつ組織や人間、データを管理する巨大なサーバーから解放された通貨です。その思想は以下の3点に集約できます。
①管理する中央組織が存在しない。
②中央サーバーが存在しない。
③形が存在しない。
(引用:マルクス・カルプレス「仮想通貨3.0」)
ビットコインの価値がここまで大きくなった理由が分かったような気がしました。ただただ、お金儲けだけを目的として作られたものだったら、もしかすると今のような価値にはなっていなかったかもしれないですね。
※10 マウントゴックス事件とは、当時ビットコインを取り扱っていたマウントゴックスという会社が2014年にハッキング被害を受け、85万BTC(当時の価格で約480億円)が流出した事件です。
さてさて、こんな感じで暗号資産にハマってますよ、というお話でしたが、私自身まだまだ知らないことも多く(むしろ知らないことの方が多そう)、勉強中です。
色々と書きましたが、この記事は、決して投資を促したり、暗号資産をはじめることを勧めたり推奨するものではありません。
よく知らないで買うと私のように大損しかねないですからね。知らない状態で始めるのは危険ですし、それだとギャンブルと同じですからね。
ということで、それでも、「これから始めるよ!」という方には、後悔の無いよう調べて納得して投資することをお勧めします。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました~。
ではでは。