暗号資産(仮想通貨)

初めての魔界体験

 いきなり魔界と聞いて、え?何?と思った方もいるかと思いますが、クリプト(暗号資産、仮想通貨)のお話です。もう半年くらい前のことなんですけどね、まだ知識もほとんど無いまま、初めて魔界とやらに足を踏み入れまして。そんな私の魔界体験を語りたいと思います。

魔界とは

そもそも魔界とはなんぞや、という感じですよね。あどまんさんのブログから、一部引用させていただきます。

魔界とは、DEX上に乱立する低時価総額の超高金利を謳うファーミング銘柄やデフレトークンで溢れ返り、時には売れないトークンや運営が金を持ち逃げし、時には原資が10倍や100倍にもなる原石も渦めく世界。

引用元:Hacintosh 

<関連する用語解説>

DEX・・・分散型取引所のことで、中央集権の管理者が存在しない取引所のこと。管理者が存在しないため、メタマスク等のウォレット等を使い秘密鍵を自分で管理する必要がある。なお、DEXの逆はCEX(中央集権取引所)で、ビットフライヤーやビットバンク等の取引所のこと。

■ファーミング(イールドファーミング)・・・自身の所有する暗号資産を使って、「流動性」を提供することで金利や手数料を得る仕組み。

トークン・・・一般的には既存のブロックチェーン技術を利用して発行された通貨。

LPトークン・・・簡単に言うと、流動性を提供するために、複数のトークンを合体させた組み合わせのこと。

ステーブルコイン・・・安定した価格の実現を目的に設計された仮想通貨のことで、簡単に言うと法定通貨と連動するコインようなイメージ。

APR・・・年換算利回りのことで、福利を含まない年間収益率。

APY・・・福利を含めた年間収益率。

つまり、魔界は仮想通貨の中でも、さらにとんでもなくハイリスク・ハイリターンの恐ろしい世界ということですね。魔界についてさらに知りたいという方は、あどまんさんのブログを読むことをお勧めします。分かりやすく、かつ、リスクについてもしっかり書かれているため、魔界に足を踏み入れるのであれば読んでおいた方がいいと思います。

 さて、前置きはこのくらいにします。

魔界へGO

そんな魔界の世界に興味が湧き、足を踏み入れたのは昨年6月のことです。あるコインの名前をTwitterでよく目にするようになりました。呟いていたのは、イケハヤさんや他の仮想通貨界隈のインフルエンサーの方々。その呟きを見て私は、

 ほーほー、えっ何これ!面白そうじゃんw 

 と興味が湧きました。そこからネットから情報を集め始めました。そのコインというのがTITAN っていうんですけどね、ええ。

 とりあえず買ってみようと買い方を調べるも、なるほどよくわからん。初心者の私からすると、買おうにも、どのやり方も小難しくてさっぱりでした。そこで、同じ方法を取ることをあきらめました。

 私の場合は、以前登録していたMEXC(海外の仮想通貨取引所)でMATICというコインを買い、そこからMaticmainnet(ネットワーク名)を使ってメタマスクに送金する、という方法をとりました。そしてMATIC の半分をTITANに変えて「TITAN-MATIC」でLPトークンを作りファーミングをしました。

 このとき、ironfinance(運営)が提供していたファーミングのためのLPトークンの組み合わせとしては、複数あり、最もリスクが少ないのはステーブルコイン同士のLPトークンになります。しかしですね、私の場合掛け金も少額でしたし、こういうリスクは取るべきと考えて、迷わず 「TITAN-MATIC」 一択でした。

 「TITAN-MATIC」のLP だと、APRはなんと1,370%でAPYは69,235,443%というとんでもない利率でしたからね。

 かなり上昇したタイミングだったので、購入するのは少し躊躇しましたが、この波に乗っかりたいという気持ちの方が勝ってしまいました。

天国と地獄?

 さて、ファーミングもできたし、これで一安心。あとはファーミングして溜まったTITANを回収するのみです。買った直後がTITANの価格が下がり、やっぱり買うタイミングが遅かったかなーなんて思っていたら、もうみるみるうちに価格が上昇していくではありませんか。そのときのチャートがこちらです、買った地点からさらに爆上げですよ。

 もうね、どこまで上がるんだろうっていうね。預けた金額も2倍以上になっていました。しかもこれ買ってから、一週間以内の出来事ですからね。かなり、わくわくドキドキでしたよ。

 どこかで、解除すべきなんだろうけど、LP解除してさらに価格上がったらその方が後悔しそうだなーとか思ったら、タイミングがもう分からなくなりました。そうこうしているとですね、翌朝にはこれです。

 お分かりいただけただろうか。このきれいな落下。前日の午後に1TITAN=7,000円を記録したにもかかわらず、翌朝起きると 1TITAN= 0円です。

 えっ・・・、そんなことってある?どうしたのTITAN死んだ?え?

 最初は何が起きたのかと思いました。とりあえずチャートを見なかったことにして、仕事に出かけました。結局いつまで経っても価格は0円。復活の兆し無し。もうねショックでしたね。これは。昨日あんなに調子よかったのに。これが魔界なのか。

 そして、その日の夜になっても変わらず価格は0円のままだったので、このままファーミングしてても意味ないので、とりあえずLPを解除しました。

 正直このとき、私の頭の中では、「LPをMATICとTITAN半々で預けているわけだから、まあかなり痛いがMATICは半分返ってくるし、しゃーない。」と考えていました。

 ところがですよ!

 いざ解除してみると、MATICが2~3枚しか無いわけです。あれー?どういうこと?そして価値のないTITANが若干増えてる?なんで?

 そうなんです。このとき私は流動性を提供することの意味や、インパーマネントロス(価格変動損失)のリスクってものをまったく理解していなかったんですね。もうアホですよ。こちらのサイトに詳しい説明があったので、一部引用します。

IL(インパーマネントロス)とは、LPポジションに含まれる2つの資産(トークン)の価格の比が変わり、AMM(自動マーケットメイカー)によりリバランスされた結果、発生する損失のことです。ILは、LPに含まれる2つの資産をそれぞれ単独で保有した場合と比較した損失です。

引用元:Alpaca Finance

 というわけで、魔界に預け入れた資産はほぼゼロ円になりました。

 これもうホラーですよね。今後も仮想通貨界隈の歴史に残る事件ですよ。

 これが魔界なのか、と思いましたよ、ええ。

 ただですね、正直面白かったから、そこまで後悔はしていません。というのもよく分からないものに興味本位で投資したい場合は、最悪そのお金がゼロになることを考慮した上でやるので。まさか本当にゼロになるとは思いませんでしたけどね、ハハハ。

 いい勉強になりました。

 この大暴落が起きて、TwitterでこのTITANについて結構呟いていたためか、イケハヤさんが炎上したようで、一時的に鍵アカになったりと、しばらく界隈がざわついてましたね。

やけくそでTITANを購入

 0円になってしまったTITAN。もうね、こうなったらただのゴミですよ。運営側も、買わないでくださいというアナウンスをしていました。

 ところが、そこでふと1MATIC(当時1MATICあたり約130円)分だけTITANを購入してみたんですね。すると約5000万TITANを購入することが出来ました。5000万TITAN、これが暴落前であれば億万長者ですよ。その落差が面白いなと思い、やけくそで買ってみました。

 その後、なんと、そこから一時期100倍くらいまで価格が上昇したんですよね。暴落前の価格にはまったく及びませんが、いやはや、何が起こるか分からないもんだなと思いましたよ。

 いやー、もっと買っとけばよかった。

もう魔界はこりごり?

 さて、初めての魔界はこのようにトラウマ的体験で終わりましたが、その後懲りずにもう一度やってみたんですね。ICEっていうんですが、しかもなんと同じ運営です。

 TITANと同じ運営が、1か月も経たないうちにまた始めたものだから、正直よくやるなー、と思いました。で、前回あれだけ大きな失敗をしたのだから、今回はもしかしたら大丈夫かもしれない、なんて。淡い期待をしまして。TITANの時よりさらに少額ですが、また「ICE-USDC」でもって、ファーミングしちゃったんですね。するとどうでしょう、TITANのような急激な大暴落は無いものの、名前の如くゆるやかに溶けていきましたよ。_:(´ཀ`」 ∠):

 はい、学習能力ゼロです。魔界には向いてないなと思い、最近は手を出していません。やっぱり、魔界はギャンブルですね。逃げ遅れたら終わりなので、儲かっている段階で、欲を出さずに逃げるに限ります。

まとめ

 さて、以上が私の魔界体験となります。私としてはいい勉強になりました。皆さんも、魔界に行く際は是非お気をつけください。

 ここまで読んでいただきありがとうございました~!

 ではでは。

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